ライバル

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情報を確認するため、ディスプレイを自分の方へ向けて俺に説明をするゴスロリ。 『鴇田和也さん。彼女さんの会社の取引先の会社の営業さんで、お父さんは…社長さんみたいですね~。彼女さんとは、家族ぐるみのお付きあいみたいです。』 『聞いた事ないぞ、そんな話』 『ま、イジメも病気も聞かされてないんだから、当然ですよ。よっぽど信用ないんですねぇ…。』 違うだろ、それは俺に心配を…アレ。もしかして、そうなのか? 『これは彼女さんを車に乗せてアナタの遺体が安置されている場所へ向かってる時の映像ですねぇ。』 『何ッッ?!ちょっと、見せろ!』 『は?お願いする態度じゃナイ!』 『見せて下さい、お願いします!』 …確かに、運転している男の車の後部座席に奈央が座っている。 なんだよ、もう新しい男か…いや、家族ぐるみって事は俺のが後か?まさか、二股かけられてた?こっちはリストラされて就職もないってのにさ…コイツは親父の会社でヌクヌクと社長になる日を待ってるってか?クソムカツク野郎だ。 『振られてるみたいですよ、彼。』 ゴスロリが俺の耳元で囁いた。 『振られた?それで、ツライ者同士慰め合いましょうって魂胆か?!』 『違いますよ。1週間前に彼女さんに告白して振られたんです!』 マジかッッ! 金もある仕事もある将来も約束されていて、いい車に乗ってるこの男より、俺を選んでくれていたんだな、奈央。悪いな、鴇田君!こんな俺のせいで振られてしまって。フハハハハ…でわ、 『死神さん!この人でお願いします。』 『はーい、かしこまりー。』 ゴスロリがまた何かを入力。 アッと言う間に俺達は、違う空間へと移動した。 落ちつけ、…俺。
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