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部屋の前にいた刑事が、警察手帳を開いてこちらへ向け自己紹介してきた。
『倉橋さんですよね』
と言いながら、刑事はカズ君にチラッと視線を向ける。
『あ、はい。ヒトリだと不安だったので友達に着いて来てもらったんですけど、ダメでしたか?』
『いえ、大丈夫です。どうぞ、こちらですが、今、お姉さんとご家族がいらしてて…』
はぁ?お姉さん?初耳!
両親はいないって聞かされてたから、身寄りがないって勝手に思い込んでいた。
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