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『さっきの話に戻っちゃうケド、病気のせいもあってイジメられる事、小さい時から多かったの。まぁ、性格もあるんだけど、病気ってだけでやたらと、親切にしようとする女子がいるわけ。でも、正直ウザイの。で、せっかく親切にしてやったのにってお仕着せがましく言ってきて、イジメられるってパターン。あと、そんな弱味があるのに、男子ウケが良かったりすると更にイジメられちゃう。でも、1人標的をつくる事で集団はまとまるの。特に女子はね。だから、女子社員の団結に一役かってると思えば楽しいものよ!多少ストレスはかかるケドね。』
『…楽しんでるの?』
『うん。ビックリした?だって、ある意味、名誉な事じゃない!嫌われる女子には2種類いる。ブサイクな女と男ウケのいい女。ブサイクな女は先ず男子がからかって女子がそれに便乗する。でも、私は男子からは酷い事をされない。って事は、妬みでイジメられてるって事でしょ?妬まれるほどいい女!あ、コーヒー飲んだら?冷めちゃうよ。』
私が話に夢中になって、カズ君が面食らっている間にコーヒーとオレンジジュースが運ばれてきていた。
『神様ってよく見てると思う。私をイジメてる女が私とおんなじ病気で、おんなじイジメ受けたら、多分今頃生きてないと思うよ。』
微妙な顔で聞いているカズ君。ゴメンな、こんな話で。
『何か…、俺の入る隙はなさそう』
『そうやねん…この前、せっかく告ってくれたけど、断わったんは、アイツが家に棲みついてるからでも、カズ君が嫌いやからでもなくって、カズ君の知ってる私が本当の自分じゃないってわかってたし、私は自分の事で精一杯やったから。ホンマに、ゴメンな…』
カズ君がクスッと笑った。
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