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アイツ、ホンマ、ムカツク
ゼッタイ、ユルサン
謝ってきても、もう、ムリやし。…ってか何様?
処分や処分!この家にはもうアンタの居場所はないからな。覚悟しぃや。
こうして、私はついさっきまで、この部屋に棲みついていた男の物を片っ端からごみ袋に入れ始めた。
私が借りて、私が家賃払ってる部屋。なのにアイツのマンガばっかり…あとゲームも。明日全部売る。今まで、タダで住まわせたんだから、ちょっとは返して貰わないと。
…あ、携帯鳴ってる。アイツやったら無視。
…知らん番号か…やっぱ無視。
が、携帯の着信音はなかなか止まない。しつこいなぁ…
電源を切ろうと、携帯電話を手にとったその時、ディスプレイに表示されている番号にピンとくる。
…まさか、これって警察?
恐る恐る、通話ボタンを押す。
ゆっくりと電話を耳に当てると、全く聞き覚えのない年配の男性の声が雑音混じりに聞こえてきた。
『はい…。はい、そうですが。』
やはり警察。住所と名前を確認される。そして、アイツの名前も…
ナニシデカシタ…?
『はい。一緒に暮らしていましたケド、何か?』
もう、別れたので知りません。と、言おうとした時、告げられたのは予想していなかった事実。
『えっ…?…あ、あぁ。そう、ですか。』
私はその事実を意外と冷静に受け止めた。そして、通話を終えた電話を置き、とれかかったメイクを直し始めた。
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