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『ん…?ここは…』
白い霧の中で目覚めた俺。
さっきまで、夢を見ていた…色々と。小さい頃の忘れていた記憶や学生時代のバカな想い出。そして、さっき喧嘩した彼女…
見たこともない綺麗な景色もみた。言葉でいいあらわすならまるで、虹の中にでもいるような…
目覚めた気になってはいるが、まだ夢の中か?
俺はゆっくりと起き上がる。何と無く体が軽い。と、霧の中に2つの人影を見つけた。近づいていくと、向こうも俺に気付いたようだ。
『あ、気がつきました?』
全身真っ黒なゴスロリファッションの若い女が声をかけてくる。もうひとりは、黒の礼服を着た、小太りのオッサン。はっきり見える距離まで近付くと2人行儀よく並んで、挨拶してきた。
『岡悟(オカ・サトル)様、この度は、ご愁傷さまでした』
深々とお辞儀する2人。
ご愁傷…さま?
誰か死んだの?
『我々、岡さまをお迎えに上がりました。』
小太りが、言った。
『は?俺、どっか行くの?てか、オタクら誰?』
小太りが額の汗をハンカチで拭きながら、説明をはじめた。
『いやぁ、大変申し上げにくいのですが、貴方は先程、お亡くなりになられまして、私どもは貴方を霊界にお連れする係でございましてその…』
『ま、簡単に言うと死神です!』
マジか、ゴスロリ?!
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