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コンコンと、2回ノックし返事を待った
「どうぞ」
透さんの声だ
ガチャッ
「久しぶり、透さん」
目の前の豪華な椅子に座っているのは鏡山 透(カガミヤマ トオル)さん
「久しぶりだね、瑠衣。遅かったから心配したよ」
「あぁ、色々と準備してたんだ」
「そっか」
透さんは微笑んでいる
「それにしてもその格好…」
瑠衣の顔をまじまじと見る
「とてもあの時の瑠衣とは似ても似つかないね」
ふふっ、と笑う
「ばれたら俺はここに居られなくなる」
真剣に答える
「俺は大丈夫だと思うけどな」
透さんは優しい、
本当の俺の姿を見ても受け入れてくれた、
「久しぶりに本当の瑠衣の顔見たいな」
瑠衣の暗い雰囲気を変えようとしてか、そんな言葉を発した
「学園では滅多なことがない限り変装はとらないことにしてるから今はだめ」
少し悲しそうな表情の透さん
「ここで取っちゃったらクセになるだろ?だから100%だれも見てないところでだったらはずす」
慌てて弁解をする、
この人の悲しい顔は見たくない
なぜだろう、
「わかったよ、それじゃあ変装することに疲れたら俺の部屋においで、いつでも話し相手になるから」
やっぱり優しい、
「あぁ、ありがとう、透さん」
、
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