十一粒 挑戦 ー加賀美ー

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色々と分からなくなった。 南野兄は頭まで筋肉バカだと思う事にしても。 なぜ、檜山は俺を好きだと言うのか。 人と関わるのも好きじゃない。 優しくなんかしてやれない。 そして俺はその気持ちを理解してやれない。 女には二度と接触したくはない。 だけど檜山は違うだろ? 檜山は女が苦手な訳ではない。 昨日、俺の嫌いなタイプの女が来てたし、モテるだろうし。 俺なんかに言い寄るなんて、からかってるぐらいしか思い付かない。 「せんせー! せんせーぇ!!」 それにガキも好きじゃないし、本当に自分の性格は破綻していると思うんだけど。 「せんせー! お兄ちゃんが昨日からご飯も食べないし眠ってないし、熱があるし髭も剃らないのに学校に来てるんですぅー!」 「へぇ。じゃあさっさと帰って下さい」 「ええー!?」 南野弟は演技かかった悲しそうな表情を浮かべる。 そのわざとらしさが鼻につく。 「体調管理もできないなんて恥ずかしいお兄さんをお持ちで君も大変ですね」
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