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「…………」
『忙しいなら別にいい。俺もホラーは特別好きではないし』
「……そうではなくてですね」
なんで自分から危険な行動を起こすのかが分からない。
ホラーなんて、真っ暗にして観るのだから。
吊り橋効果だってあるかもしれないのに。
というか俺はあんなにストレートに好きだと告白してるんだから、そんな挑発的な行動は避けるべきなのに。
『何ですか』
明らかにむっとした口調に変わるユーリ。
ただ単に、本当に友人としての親睦を深めたかったのかもしれない。
ユーリから来るだけでも一歩全身だ。
「勿論です。でも、ユーリの家は駄目ですか?」
『俺の家!?』
「はい。俺はユーリに惚れてるので部屋でムラムラしてしまうといけないのでユーリの家が良いです」
チクチクと理由を述べながら優しく言う。
だが本当はもっと慎重に行動しろと説教したくなる。
『良いですけど、実家だから兄やら父やら母やらが居るかもしれなくて……』
「構いません。居てくれた方がユーリも安全です」
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