十七粒 恋情  ー加賀美ー

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「ああ。ごめん。俺だけ」 「は?」 「――ユーリも喉渇いてるよね……」 そう言うと、檜山はペットボトルの水を口に含んだ。 そしてその水を飲み込む事なく、俺に覆い被さ…… 「えっ…… ちょっ んんー!!」 口移しで水が口の中に流れ込んでいく。 こくんと飲み込んでしまった水は、温くて。 全部なんて飲み込めないのに、檜山は否応なしに流し込んでくる。 「んぅ!」 それを受け止めるだけで精一杯だった。 体中に檜山が溶け込んでいくみたいだ。 檜山の熱に支配されていく。 気持ち悪い。でも……気持ち良い。 「気色悪い事しないで下さっ!!!」 「ほら、いっぱい溢してる」 濡れた胸元に指を入れて覗き込むと、檜山は上機嫌でそう言った。 「……指」 「着替えどこ?」 「服に、指……入れないで」 首元から入ってくる檜山の指は、遠慮なしに動き回る。 「あっ……」
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