4233人が本棚に入れています
本棚に追加
/405ページ
むかつく。
なんでこんな奴を『 』だとか思ってしまうんだ。
「睨んでも駄目。逆効果だよ。ほら、そんなに見つめないで」
「??!!」
「……お願いだから、早く良くなって」
そう切ない目で懇願されるとこっちが悪い気になってくる。
悪いのは、お前なのに。
「自分で食べます」
「駄目」
「スプーンを渡しんっ」
無理矢理口にいれられたのは、温くなったお粥。
食欲もないのに、強制的に喉に入れられた。
飲み込みたくないと喉は拒否するのに。
するりと溶けて流れていった。
「ふふ。良くできました」
嬉しそうに俺の唇を拭う檜山は、頬に軽くキスをしてきたので、すかさず平手打ちしてやる。
「暴力反対!」
「食べても食べなくてもキスするなんて卑怯です!」
お粥を奪うと、今だ熱い体で重い手を動かす。
「出ていけ、この変態くそ眼鏡!」
「なっ 恋人なんだから良いじゃないか!!」
最初のコメントを投稿しよう!