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「うるさい! お前なんて嫌いです! た、滝澤教授! 兄さん! 」
「こんなに可愛く頬を染めるユーリを誰にも見せたくないのに」
段々と檜山の発言が悪役じみて来た頃。
やっと滝澤教授と兄さんがほろ酔い気分でやってきた。
「……こんな所で最後までしたら駄目だよー」
「何もしません!!」
「お粥食べたらお薬飲むんだよ」
「お任せ下さい」
「お前は受けとるな!!」
大きな声を出したら、ハァハァと息が乱れてそのままベットに倒れ込んでしまう。
もう一ミリも動けない。
こんなに取り乱したり大声を出すのは、具合が悪くなくてもしないのに。
「……本当に出ていかなきゃ、嫌いになりますからね」
そう言うのがやっとで、俺は枕に沈む。
「ごめん。はしゃぎすぎた」
「……出ていって下さい」
枕から少しだけ顔をずらして睨み付けた。
「――薬は飲んでね?」
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