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それ以上は檜山は何も言わなかった。
兄さんが布団を掛け直し、教授がひんやりシートを額に貼って子供扱いするので引っ掻きまわして追い出したが、
檜山はソファに座って部屋から出ていかなかった。
その代わり、絶対にベットに近づかない。
「…………」
「…………」
でもその沈黙も心地が良かった。
目を開ければ、少しだけ檜山は首を傾げて『どうした?』と目を細めて笑う。
俺は、この先、ずっとこいつを求めてしまうのだろうか。
ただ、今は。
久しぶりにゆっくりと眠れたんだ。
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