十八粒 その味は。 ―檜山―

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「――気持ち悪い話なので帰ります」 「えっ」 立ち上がるとそのまま振り向かずに玄関に一直線に歩き出す。 止めたいのに。 すぐにでも抱き寄せてキスして、俺は違うと安心させたいのに。 薫ちゃんと生徒。 二人に知られて俺は困らない……とは言えないし。 ユーリを守らなければいけないのだから。 「待って下さい! 皆送りますから!!」 そう言うしかなかった。
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