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「だ、めです!」
ユーリは紫色のカーテンにくるりとくるまると窓の方へ向く。
本当に嫌なら止めるけど、
恥ずかしいから逃げるなら止めない。
恥ずかしく乱れる自分を見せるのが怖くて、知らない自分が怖いならば、止めない。
そっとカーテンごと抱き締めた。
ひゅっと空気を飲む音に緊張してるのが伺える。
「俺しか見ないよ。ユーリ」
「うるさいですっ」
「恥ずかしがるのも度が過ぎると苛めたくなるんだけど」
「いっ」
もぞもぞと逃げようとするユーリを胸元へ引き寄せた。
顔を上に上げさせると、恋情を含んだ甘い吐息を漏らす。
「好きです、ユーリ」
「好!?」
「もう離さないから。逃げても無駄」
「あっ」
ソファへ雪崩れ込むように倒れ、まだ少し火照るユーリの首元から手を侵入させた。
真っ白なシルクのパジャマが、ユーリの育ちの良さを物語っている。
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