七粒  侵入ーSide加賀美ー

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そういえば家族と大学の恩師以外と関わる事はほぼ無かったからな。 まぁこいつは俺より年下だろうが、同年代と接するのは久しぶりだ。 病院でも忙しい時期でも、子どもかお年寄りしか診なかったし。 「土曜、何か食べたいものありますか?」 「は? お前、本気で俺と飲むつもりか!? 酔うとお前何するか分かってるのか?」 「飲みません。チョコタワーでも出してフルーツ食べます?」 「断ります」 「断るなら車から出しません」 ムッと檜山が頬を膨らますと、坂を上ってもう少しの所なのにロックをかけやがった。 「――もっと加賀美先生が知りたいんです」 「だか……」 その時、俺のカバンに入っていた携帯が鳴り出した。
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