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時が過ぎ、いつものように会社に出勤したある日、会社の入り口の前にひょこっと座る懐かしい姿が目に飛び込んだ。
「トラ?」
よく見るとトラのようでトラではない。
見た目はトラと同じだがいつもそばにいたトラと違う。
「また新しいトラの子供がやってきた。」
母は心の底から喜んだ。
三代目トラは今までのトラと比べて痩せていて、とても小さな猫だった。
ほかの猫にいじめられているのか常に小さな傷が体中にあった。
そんなトラを心配して母は一緒に自宅へトラを連れて帰ろうと試みるが、夕方になるといつの間にか姿が見えない。
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