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「瑠奈頼む!お前しかいない!一ヶ月以内に、四条の笑顔を撮ってきて!」
私、矢田瑠奈(やだるな)に誰もいなくなった放課後の教室で土下座をする男、宮田蒼真(みやたそうま)。
幼なじみで、現在西陽(せいよう)高校二年。部員数三名の潰れかけた写真部の部長。
なんでも予算の関係で生徒会から、春までに部員数を増やせないなら廃部。嫌なら、皆をあっと言わせるスクープ写真を撮るか賞に入選しろと言われたらしい。
「蒼真、無理言わないでよ。部員数を増やした方が早いでしょ」
と言ってみたものの、蒼真以外の二人は一年生で、周りがドン引きするほどのアイドルオタク。
そんな写真部に入ろうと思う勇者は、そう簡単に見つかりそうもない。
「無理だよ。そんなの瑠奈だってわかるでしょ。クスン」
土下座したまま泣き真似をしてくる蒼真を、
「ウザい」
バッサリと切り捨てた。
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