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強引に腕を掴まれ、そのまま校門へと歩き出した。
「ちょっ……柳瀬クン?私、今から四条クン撮らなくちゃ」
「大翔?」
カメラに視線を向けられ、
「ふーん。矢田サンも大翔派なんだ」
と不満をあらわにされても困る。
「違っ……蒼真に頼まれたんだって!」
「あぁ、そっか。宮田は確か写真部だったっけ」
ウンウンと頷いてから、
「手を離して!」
柳瀬クンに訴えた。
「うーん、どうしよっかなー」
緩く言うのやめて欲しい。
「あッ、大翔を撮ってから行けばいいじゃん。俺って頭よくない?」
「はいはい、さいですか」
「なに、その適当な言い方。ムカつく」
「そりゃ、さーせん」
「お前、犯されたいの?」
「はぁ!?」
自分でもびっくりする程大きな声だった。
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