目覚める魔王 バイト中の勇者

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「分かったよ……初めてはやっぱりドキドキするよな。ここに座ればいいんだな?座るような形になってるし」 蓋には二種類の絵が描かれており、一つは装置の前に立っているのと、もう一つは装置に座っている場面であり、その絵のおかげで座るのだと分かったのだが、アイシャはそれを否定した。絵には説明が書かれているようだったが、薄くなっているせいか読む事が出来ない。 「座るのは老人と女性だけじゃ。男は座る部分を蓋のように上に上げて、中に踏み込むんじゃよ。この移動装置は普及されているのと少し違い、わしの魔力が必要じゃから、後は任せるんじゃ」 サイガはアイシャに言われたように両足を中に入れた。片足が入るのが限界のようでサイガは変な姿勢になっている。 「心の準備があるから俺がいいぞと言ったら移動装置を…………早いって……動かし……回る……気持ち悪い…………何か臭うって」 アイシャはサイガが何か言っているのを無視し、魔法を使い、人間界のエリスがいる場所のトイレへとゲートを開いた。
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