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昨日と同様、サイガにプライバシーはないかのようにエリスは勝手に部屋に入ってきて、朝食を作るように起こされ、学園には一緒に行かず先に自転車で行ってしまった。学園に行く前にどこかに寄っているのかもしれない。
学園の校門前、アイシャがサイガを待っていた。それはサイガに小さな端末を渡してきた。それは生徒手帳であり、連絡などが届けられたり、授業の選択するなど必需品である。
「とりあえず、魔法戦闘には参加と送っておいたぞ。もう拒否する事は出来んからな」
サイガが端末を見ると魔法戦闘について書かれており、学生全員参加ではなく、参加不参加はどちらでもいいらしい。ただし、参加すれば評価対象になり、良くもなれば悪くもなるらしい。
「…………アイシャは俺を生徒会に入れようとしてるのか?」
マキナの取り巻き達が成績優秀者が生徒会と関係する事を口にしていた。
「それもあるんじゃが…………後々でいいじゃろ。魔法戦闘では面白い事があるじゃろうから、そこでも一位を取るんじゃぞ。魔法戦闘担当じゃから戻るが、先に進んだ場所で昨日のテスト結果が貼られておるから、見ておくといいぞ」
アイシャはそう言った後、校舎とは別の場所に向かった。学園の地図では闘技場と書かれている。そこで武術戦闘や魔法戦闘が行われるのだろう。
サイガは先に進むと学生達がテスト結果で騒いでる。そこにはマキナが人間学一位であるのと、惜しくも機学が二位だった事が分かった。それは前回の成績と同じだったのだが、魔学が一位から二位に落ちていたのだ。そして、一位を取ったのはサイガがだった。
アイシャは魔法戦闘でもと言ったのはサイガがすでに魔学で一位を取っていたからだった。
一位は名前だけでなく、顔写真も出されている事で学生達はサイガに注目していた。
「へぇ~……アンタって頭が良いのね」
いつの間にかサイガの隣りにエリスがいて、小さな声で『もっと見ておけば良かったわ』と口にしていた。
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