王女様は負けず嫌いなようです。

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闘技場に銅鑼の音が鳴り響き、学生達の歓声がさらに激しくなる。 「お待たせしました。今から武術戦闘を始めます。前回はトーナメント戦でしたが、今回はバトルロイヤル方式です。武器の選択は自由、最後の一人になるまで戦ってもらいます。気絶もしくはギブアップで負けです。それでは選手の入場です」 司会者の言葉通り、次々と選手が入場してくる。マキナの入場には歓声が最高潮になる。選手入場最後を締めるのはエリスだった。その姿は明らかにやる気が感じられず、マキナとは違って、ブーイングが起きたのだが、エリスにとってはどうでも良かった。 エリスとマキナ以外は男であり、剣や槍など様々な武器を所持してきた。マキナはレイピアを武器に選んでいる。その中でエリスの武器は木刀なのが、選手や学生の反感を持たせるものだった。 エリスの木刀に関して、司会者は何も言わなかった。それは前回も武器が木刀で一位を取っていたからだった。 「それでは…………レディ……ファイト!!」 銅鑼が再び鳴り、武術戦闘が始まった。
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