王女様は負けず嫌いなようです。

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だからとそれ以外の属性が使えないというわけではない。二つの属性を配合された魔法などもある。 そして、まだ見つかっていない属性もあるのではとも考えられているのだ。 最後に杖や魔導書などであるが、それは魔力増幅させたり、詠唱速度を上げたりする装置のようなものである。宝石にも属性効果が宿っているものもある。杖や魔導書、宝石は高価なものであり、強い魔法使いの大半は金持ちであるとされている。 「次に魔法戦闘の評価方法だが、前回は武術戦闘同様にトーナメント方式で決めていたようだが、今回は違う。選手達が一斉に集められてた事でバトルロイヤルだと思った者もいるかもしれないが、それも違う」 アイシャが指を鳴らすとバトルフィールドに結界が張られる。武術戦闘とは違い、魔法戦闘では観客に被害を与える可能性があるので、それを考慮したのだろう。 「私が呼び出す者を全員で倒せばいい。最後に止めをさせた者が一位だ。それ以外は生き残っておれば評価を与える」 バトルフィールドの中心に魔法陣が描き出され、それには巨大な魔力をサイガは感じ取る事が出来ると同時に、アイシャの魔力だとも分かった事で嫌や予感がした。アイシャは事前に面白い事が起こると言っていたが、これがそうなのだとするとヤバイ事が起きる。 召還されたのは全長十メートルもある魔動人形ゴーレム。ゴーレムからは魔力も感じ取れず、動く様子もない。 「それでは…………始め!!」 アイシャの開始の言葉でゴーレムは動き出すかと思われたが、一向に動き出す様子はなかった。 選手は攻撃されないのならと、詠唱を始める。それを感知して、ゴーレムが動き出す様子もない。つまり、ゴーレムはエネルギーが空の状態なのだ。
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