王女様は負けず嫌いなようです。

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「そうなの?魔法戦闘は見てなかったから。けど、それが本当なら尚更ね。アンタは魔学でも一位になったから。どの役職に立候補するかは分からないけど、会長はマキナで決定。去年も一年生ながらもマキナが選ばれてるのよ。副会長は二年生でマキナの側近のキース。この二人は今年も確実に選ばれると思うわ。書記と会計は三年生が勤めたから、誰かが入れるのは確かだけど」 エリスはサイガが参加した魔法戦闘を見てなかったようで、その時間には店をに向かっていたらしい。そこはパートナーとして応援してくれてもとサイガは心の中で思うだけで、言葉に出す事はしなかった。 それとは別で、アイシャがサイガをどの役職に付かせようもしているのか見当がつかなかったが、会長と副会長が決定されているのなら、残りは書記と会計であり、2つの役職のどちらかに付かせようと考えているのかもしれない。 「アンタは学生から投票されると思ってるわけ?マキナやキースが確実と言ったのは人気があって、学生が投票するからよ。生徒会に入りたい人をは書記と会計に集中するわ。その中で一番に選ばれないといけないの。アンタは魔学だけじゃなくて、魔法戦闘でマキナに勝ったんだから、マキナファンはアンタを嫌って投票なんかしないのよ。勿論、私が参加しても同じ事だから」 確かにサイガが魔法戦闘で一位になった時、学生達からブーイングが起きた。それは卑怯な手を使ったように見えただけではなく、マキナに勝った事もあるのだろう。そんな相手に誰も投票するとは思えない。アイシャもそれが分かっていながらも、サイガに無理難題をやらそうとしているのだ。 エリスとの会話中、サイガの生徒手帳に学園からの連絡が届いた。それを生徒会選挙の立候補者になったのを受理された事を報せる内容であり、役職は副会長と書かれていた。
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