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アイシャもマキナには会長に立候補すると思っていたらしい。マキナが立候補すれば当選確実であり、サイガとエリス、マキナの三人が生徒会に入る予定だった。三年が会長になれば傀儡かするのは簡単かもしれないが、王女の権力を手にいれる事が出来ないのが駄目らしい。
「マキナの事だから予想は出来た事なんじゃが……それよりも先に会長に立候補すると思っておったのに、お前の迅速な行動のおかげでな…………」
「言いがかりだ!!お前がエリスを生徒会に入れろとか言ったからだろ。そのせいでエリスに怒られるし、シリアに目をつけられるはで迷惑してるんだ。それに何で副会長に立候補させてんだよ。キースって奴が確実だと聞いたぞ」
「お前がマキナと生徒会で仲良くするためにはキースは邪魔な存在になるからのぅ。しかし、マキナを会長にするためにはどうすればいいか……一度生徒会選挙をぶち壊すのもありか。それで、もう一度立候補とかをやり直して、マキナを会長に推薦すれば……じゃが」
アイシャは物騒な事を口にしている。それが出来そうなのが怖い。何とかその考えを踏みとどまったのか、それとも案が思い付いたのか、アイシャはサイガに笑顔を向けた。
「とりあえず、お前がキースに勝とうが負けようがどっちでも良くなった。今のところは好きに動いていいぞ。チャイムが鳴っておらんが、今日のゼミは終了じゃ。さっさと出ていけ」
「何だよ!!勝手に副会長に立候補させといて、負けても構わないって……本当にいいんだな!!俺は何もしないからな」
サイガはアイシャにそう言いながらも、心ではビクビクしていた。何か裏があり、今のところはという事は何かの策略をアイシャが動かそうとしているのが目に見えているからだ。
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