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「マキナ!!何で一人でいるんだよ」
いつもマキナの周囲には取り巻きがいるだけでなく、側近と呼ばれているからにはキースが側にいるかと思いきや、今はマキナ一人しかおらず、そのせいかサイガはマキナとは思わなかったのだ。
「私も一人でいる時ぐらいありますよ。それに一人でいる方が気楽ですからね」
マキナはサイガに笑顔を見せる。それは取り巻きと一緒にいる時のマキナとは感じが違っていた。
「……そうなのか。マキナは何もしないのか?俺は……エリスファンクラブに手伝わされてるんだけど……取り巻き達が何かやってたりするのか?」
エリスファンクラブが動いてるのであれば、マキナの取り巻きも対抗して、何かしているのかもしれない。
「……動いたりしていても、それは貴方達とは逆の事をしているのかもしれません。キース達は私を会長にしたから。それでは私にはやる事がありますので」
マキナは武器を持っている事から武術の練習をしに行くのかもしれない。
「学生達はマキナに会長をやってもらいたいと思っているのに、何で会計に立候補したんだ?エリスに対抗してるのは何となく分かるけど……エリスの事を嫌っているわけじゃないんだろ」
エリスの事を嫌っているのであれば、対抗心なんか燃やす事もしないし、無視すればいいだけなのだ。
「…………貴方もそうだけど、エリスも私の事を様付けしないんですよ」
その言葉の意味が分からないまま、マキナは何処かへ行き、それをサイガは追いかける事はしなかった。
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