魔王は暗躍しない波乱の生徒会選挙

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「この重み……エリスじゃない。それにこの酸っぱい臭いは男の汗臭さか!!私は男に弄られる興味は……体が軋む……止まってくれ」 店長の言葉は男の尻でかき消され、体重の重みで変形を解除する事も出来ず、男学生に店長は連れて行かれた。 「タイヤもパンクさせられているみたいだから、商店街まで押していくしかないようね。乗らなくてもいいんだから、サイガが押していきなさいよ」 「仕方ないな。それぐらいならやってやるよ。パンク代も俺が払わされるんだろうな~」 サイガとエリスは店長はそこにはいなかったように、話を進めていく。 「それにしてもサドルを盗んだ奴を捜さなくていいのか?」 「別にいいわよ。新品になるんだし、犯人を捜すのも面倒だし。まぁ、見つけたら弁償の金は貰うけどね」 エリスがファンクラブにでも言えば、犯人を血眼になっても捜しだしそうな気がするのだが、その事をサイガはエリスに言わなかった。 サイガとエリスは商店街まで、歩いて三十分ほどの距離をゆっくりと進む。サイガはエリスとこんな時間をとるのが初めてで、サイガは自然とエリスジシンの事について聞いていた。 「なぁ……エリスは何でマキナの事を様付けで呼ばないんだ?マキナの事を嫌ってないんだろ。武術戦闘でも気絶させず、腕に攻撃しただけで魔法戦闘に参加出来るようにしてたからな」 「いきなり何よ…………マキナの事が気になるわけ?」
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