魔王は暗躍しない波乱の生徒会選挙

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「この違法にゲートが開かれたのは暴走化に何か関係があるじゃろうな。何者かは分からないが、お前の世界征服の邪魔になるじゃろうから、倒す必要があるんじゃ」 「ああ……そのゲートなら俺やエリスも見た。けど、確認出来たのは俺達だけだった。暴走化も直後に起きたから関係していると俺も思う。それに……俺やエリスを知る奴かもしれない。アイシャは本当に奴等の事を知らないのか?」 「奴等……ガイエル達の事か。奴等の内、誰かの仕業と思っておるのか?それなら、はっきり言っておこうかのぅ。奴等は死んで、復活する事はない。お前が復活出来たのは特別なんじゃよ。お前は覚えてないじゃろうが」 一度殺されれば復活する事が出来ないのは当然の事なのだが、それなのにサイガは復活するという事が分かっていた。しかし、その理由が思い出せない。 「しかし、これでお前は副会長になれんだろうな。選挙中は学園に行く事が義務づけられているんじゃが、マキナとキースは今起きてる一件で考慮されておる」 確かに、キースが休んでいるのにも関わらず評判は上がり、落選したとは誰も言っていなかった。それはマキナも同じである。 「何でだよ。エリスは嫌がるかもしれないが、解決したら評判は上がるはずだ。王の頼みだし、学園を休む事は可能なんだろ?」 「学園を休む事は許されるが、秘密裏で行動してもらうために情報は流されないようになっておる。どんなに頑張っても評判は上がらんぞ。逆に下げる事になるかもしれん」 理由もなく、学園を休んでも候補から外されないのは特別扱いをされているようで、学生達からは不満が上がる可能性があるのだ。
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