プロローグ

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初めて買って貰った 腕時計をチラリと見て 私は諦め鞄を持った。 「もう! どうしてアンタは いつもこうなの?」 呆れたように呟きながら 玄関の鍵を締める母に 私はへらっと笑って誤魔化す。 「お父さんにお線香も 上げてやれなかったじゃない」 不満を言いながら団地の階段を 降りて行く母を追いかけ 私も階段を急いで降りた。
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