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「……ん??」
最悪。
また、あのときの夢をみてしまった。
もう、思い出したくなかったのに。
すると、
「な…なんで…!?」
「やっと目が覚めたかっ!!良かったっ!!」
「ぇ…??」
「すごいうなされてたみたいだったけど…大丈夫?」
「ぁ…、だぃじょぶ……です、」
なんでこの人、ここにいるんだろ?
というか、私、屋上で倒れて……
「お前、屋上で急に倒れたんだよ。で、俺がここまで運んだわけっ」
なるほど。
「ありがと…ございました、」
「礼なんていいって~」
と、彼はニコニコ笑いながら言っている。
私も、昔はこんな笑顔だったな。
人の裏側を知らない、純粋な目。
「お前、朝姫陽菜…だろ?」
「な…なんで、名前…??」
「同じクラスだろ?当たり前っ」
「同じ…クラス…??」
「うんっ
もしかして、俺のこと知らない!?」
「だって……、」
もともと、クラスの人と関わる気すらなかったし。
隣の席の人さえ、どんな人か覚えてないのに。
先生の名前は、なんとなぁーくわかるけど。
「ひでぇなぁ。そんなんじゃ、絶対友達できねーぞ?」
「……べつに、友達なんていらないし、」
「なんで?」
こーいうタイプ、苦手。
早くどっか行ってほしい。
ここまでつれてきてくれたことには、感謝だけど。
「私には、友達なんて必要ないの。1人のほうが、ずっとまし」
「なんで、そんな悲しいこと言うんだよ、」
俯いて呟く彼。
「わかった。俺がお前の友達になってやるっ!!」
「…………は???」
彼は、とんでもないことを言い出しました。
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