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ピンポーン、ピンポーン、
……来た、よなぁ？
オレは、いつもの自分を引っ張りだして、
重たい脚を、引きずるように…
玄関へと…むかった。
ゆっくりとドアを開けたら、
ーー楓
じゃなくって母さんだった…。
「……ただいまぁ、どうしたの？疲れた顔して…」
「……なんでも、ない…」
タメ息をつきながら、リビングに入っていった。
…タイミング…悪すぎだろ……
いつも、帰ってくんの…遅いくせに。
「…元ぇ、はい！これお母さんから、本命チョコ。」
「………」
ニコニコしながら、差し出してくる…
「………」
よりによって、先に…
母さんから…貰うとは………
思っても、みなかった。
「…ありがと…」
「 フフ、どういたしまして！」
「………」
はしゃぐ母さんが、いつもより…鬱陶しく思えた……オレ。
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