タカシの考え

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「すげーな!もはやマニアだな!」 「しようがないだろ。からかうなら帰れよ」 素直に感嘆の声をあげるタカシと、やっぱり気恥ずかしさが拭えないらしいハルキ。昨日より僅かに距離は縮まったものの、二人の間にはまだまだぎこちなさが残っている。 そして俺と隊長は、タイミングをはかってさっきからずっと、息を殺して二人のやり取りを注視しているわけだ。 俺達は今日、それはそれは重大な任務を負っている。 昨日の喧々諤々の議論の末、結局はハルキとタカシを、味方としてスカウトする事になったからだ。 俺達に課されているのは、まずはハルキとタカシに姿を見せる事。そして、出来れば話をして、友好関係を築く事だ。 重大任務過ぎて、心臓のバクバク感が半端ない。 一方でもしも俺達の意に反して、二人が俺達を捕まえようとした場合は、絶対に逃げ切る事も大きな任務として課されている。 俺はハルキを信じているが、長としては不測の事態も考慮するのが当然で…だからこその、この人選って訳だ。 ハルキのパソコンに今まさに激写された感じで映し出されてる「小さなおじさん」みたく、運動神経が衰え始めたおっさんだと、もしもの時に捕まっちまう可能性があるからな。勿論、爺さん達なんか論外だし。
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