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それからも、二人の寄りを戻そう作戦は
続いてるみたいだったけど、重い空気はなくなっていた。
そんなことよりも、あれから健ちゃんは
私との時間もちゃんと大切にしてくれるようになって、それだけで私の毎日は充実しているから、気にもならなくなった。
だけど、林くんは疲れてきてるようだった。
となりの席だから、嫌でもため息とか聞こえてくるし。
もう、本当に気持ちがなくなってしまったんだろうか。
「一目惚れって信じる?」
「え、どうしたの?急に。」
「どうしようもないんだよな。
浮気する気もないし、彼女を好きなのは
確かでもさ。
でも、一発で惹かれちまったもんは、自分でもコントロール出来ないし。
それどころか、ダメだって抑えようとするほど、
消えてくんないし。」
他に好きな人がいるんだ。
しかも、一目惚れ。
そのワードに、私は、
健ちゃんに告白されたときのことを思い出していた。
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