これからもずっと…

3/9
前へ
/160ページ
次へ
私達は手続きを済ませると、待合のソファーに座った。 「林くんも通ってるんだね。」 「そうだね。」 「知ってた?」 「うん、話してたし。」 「なのに、無視…」 「……」 自然と話さなくなった。 林くんはたぶん私と話さないよう意識してる。 私もわざわざ話し掛けたりはしないし。 「健ちゃんは安心してるか。」 「それはわからないけど、もう気にしてないと思う。」 だけど、よくうちのクラスにくる。 前よりも明らかにその回数は増えたかな。 「千奈美はいいなぁ。」 「何が?」 「モテて。 しかも、レベル高い人ばっか。」 そんな記憶はないけど? 「いつ、モテたっけ?」 「案外、本人はわからないのかもね。」 そんなこと言われても。 だって、私が告白されたのなんて、 後にも先にも健ちゃんだけだし。
/160ページ

最初のコメントを投稿しよう!

245人が本棚に入れています
本棚に追加