これからもずっと…

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「さっみー」 当たり前だけど、12月にもなれば外は相当寒くて。 お互いを暖めるように、健ちゃんが抱きついてくる。 嬉しいんだけど、ここは外で、 しかも、教習所の出入口の前。 「健ちゃん、行くよ?」 「えー、ケチ。」 ケチって。 それでも、しっかり手は繋いで駐輪場まで歩く。 「もう帰る?」 「うん、そうだね。」 「じゃ、送ってく。」 「え、いいよ。遅くなっちゃうよ?」 「何を今更。」 まぁ、それはそうだけど。 「もう暗いし。」 「嫌なの?」 「そんなわけない!」 どっちかというと、ずっと一緒に居たいくらいで。 「じゃ、決まり。」 ニッと笑った健ちゃんに、思わず抱きついた。
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