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私がいた世界は第六世界といって
彼の管理する七番目の世界らしい
源流と呼ばれる第零世界にある五つの属性の特徴が分岐し第一~第五世界が出来た
5引く5は零
第六世界は属性が分岐しなかった世界だという
「つまりはパラレルワールドの小規模版?」
「それで差し支えないかと」
「で、源流は何で救う必要が?」
「源流は非常に脆い世界です。どこか一点に過負荷がかかると……」
「なるほど……崩れ去る……」
「そうです……第一から第六世界が分岐する以前のところも」
そうか……
今の私が死んでようが死んでまいが関係ない
私が選ぶべき道は一つ
「分かった……なんとかするよ」
「ありがとうございます。だが貴女には力が必要だ」
「だからいろんな能力を付加する?」
「その通りです」
「別にいらない。身体強化と魔力増強だけでいい」
「そうですか……それもまた道」
私の足元が青白く光りはじめた
「知識はその日記が教えてくれる」
「分かった」
足元の光が一層強くなるのを感じながら私は意識を手放した
――――――――――――――
「過負荷の総ては私にも分からない。今はただ自らを理解しなさい。自由の戦士よ」
すでに光を失った魔法陣を見ながら男はつぶやいた
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