第2話  

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それから三年、佑とは本当に誰が見てもラブラブね、って呆れられるくらい二人でいつもいた。 でも半年前、佑が企画から営業に移動し、毎日毎日残業続きで土日も仕事や接待で忙しくなり、会えない時間が増え、それでも私が行ける日は佑の家に行き、帰りを待ち遅い夕飯を食べ少しでも二人の時間を過ごせるようにしていたけど、3ヶ月前くらいから私も受け持っている仕事が増え、手一杯で自分の家に帰るので精一杯になり、二人で話して暫く仕事が落ち着くまではお互い自分のことを優先して頑張ろうと決めた ずっと忙しい訳じゃないんだもん ちょっとの間だよ 長い目で見たらほんの一瞬 かえってお互いの大切さを改めて分かり合える、神様から与えられた試練だと思おう だから電話もなるべく我慢し、仕事を優先させた。とにかく早くこの状態から脱出せねば 仕事が一段落したら佑にいっぱい甘えよう 佑をいっぱい甘えさせてあげよう そう思って頑張ってたのに… 佑の嘘つき さっきベッドで肌を重ねてたのは、村野さんじゃない 村野さんはタイプじゃないし、嫌いって言ったのに 今になって涙が溢れて止まらない 雨でずぶ濡れだからちょうどいいや このまま、私ごと流れてなくなっちゃえ
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