その1.抱き枕になれ! / 第3話 ちゃんと温めとけよな

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「ほら、持ってきたぞ」 「あ、ありがとうございます」 ここは目を見てお礼を告げる場面なんだろうけど、痛くてそれもままならない。 「ったく。あててやるけど、そのあとは自分で持てよ」 「はい、もちろんです」 それくらいは自分で出来る。 わたしは首に響かないよう注意しながら、玉岡くんが添えてくれた保冷剤に手をやった。 「お前、こんなんで抱き枕できるのか?」 「できたら今日は諦めていただけたらなと……」
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