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「そこから動けるのかよ」
「もう少し痛みが治まれば、そしたら動けるようにはなるから。たぶん」
「それまで大人しくベッド占拠されてくださいってか」
「ごめんなさい」
玉岡くんはそれを了承してくれたらしく、再びため息をついてベッドを離れていった。
しばらくしてテレビの音声が室内に流れはじめる。
やっと玉岡くんの意識が自分から離れたことに安堵する。
保冷剤を持っていた手が冷えてきたのでもう片方の手に持ち替え、わたしは痛みがやわらぐのを待った。
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