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「柚歩ちゃん!」
「えっ...中大路君!?」
次の日の朝。
いつもの時間、いつもの待ち合わせ場所。
いつもだったら、そこにいるのは美奈のはずなのに、中大路君だった。
「おはよう!」
「おっ、おはよう...」
昨日のことがあり、恥ずかしくてまともに中大路君の顔が見られない。
だけど中大路君は、またあの甘い顔をしちゃって、私を見つめてくる。
「今日は朝練休みなんだ。一緒に行こう?」
「あっ、でも美奈が...」
美奈を置いて、先に行くわけにはいかないよ。
なのに、中大路君はなぜかニコニコと笑ったまま。
「岡田さんなら大丈夫!さっきえーたと先に行ったから」
「えっ...えーた君と?」
「そ。あいつ、昨日の俺に触発されたのか、岡田さんに告るって意気込んでいたから、邪魔しないであげて」
「...えぇっ!?」
告白って...それはまずいよ!
「どうしたの、柚歩ちゃん。急に大きな声を出しちゃって」
私の声に驚く中大路君。
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