この再会は、恋の神様の仕業ですか?

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十六歳、春ーー。 「柚歩ー!おはよう!」 「おはよう、美奈!」 桜が満開になり、春を感じさせられるこの時期。今日は始業式。 今日から私、中野柚歩も高校二年生になる。 身長百六十センチ。細身のスタイルに黒のロングヘア。 どこにだっている普通の女子高生。 「あー、緊張するね!クラス割り」 「うん」 高校のある最寄り駅で毎朝待ち合わせして、こうやっていつも一緒に登校しているのは、高校で出会い、今じゃ一番の親友である岡田美奈。 身長百五十五センチ。ややぽっちゃりとした体型にふわふわにパーマがかかったショートボブ。 【可愛い】って言葉がぴったりな女の子。 「また美奈と同じクラスになれるといいんだけど...」 「それは私も同じだよー」 美奈と顔を見合わせ、つい漏れてしまう溜息。 私が通う高校は、県内でも有数の進学校。倍率は高く、難関高だ。 中学時代、頑張って勉強して無事入学することができた。 また有数のマンモス校でもあり、一学年八クラスもある。 もちろん毎年クラス替えはあり、今日はその運命の発表日。 今日まで不安でいっぱいだった。 だって八クラスもある。例えば美奈と一組と八組に別れてしまったら、校舎も別々になってしまって、なかなか会えずらくなる。 全学年共通で一組から四組が西校舎。 五組から八組までが東校舎に別れているから。
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