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無言でうな垂れる陽太を見つめながら、千香の心は深い絶望へと沈んでいく。
陽太の姿や態度を見て、千香は確信したのだ。
陽太と亜里沙の間には、間違いなく何かがあった、と。
おそらく自分にとって最悪のことが……。
「亜里沙と付き合ってたの?」
沈黙に業を煮やした千香は、単刀直入に訊ねた。
陽太は観念したように深々と頭を下げる。
「付き合ってた、っていうか……千香、本当にごめん! ごめんなさい」
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