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陽太に謝られ、千香はカーッと頭に血が上る。
「亜里沙が好きなの? 私とは別れたいの?」
「それは違うよ! 亜里沙とは終わった。終わりにしたんだ!」
「終わった、って……。やっぱり付き合ってたんだ?! どうして? ねぇ、どうして?!」
千香の声は狂ったような悲鳴に近い。
「いつから付き合ってたの? ちゃんと答えて! 全部話してよ!」
「俺も亜里沙も魔が差したんだと思う……。俺たち、将来のこととか悩んでたときで、お互い相談し合ってたら、」
――バシッ!
陽太の話を最後まで聞く前に、千香は陽太の頬を叩いていた。
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