決別

2/13
62人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
千香との話を終えて自室に入った亜里沙は、受け取ったイヤリングを見つめていた。 もう片方もジュエリーボックスから出し、手のひらに二つを並べて。 目を細めて愛しむように、しばらく眺め続けた。 さよなら、陽太……。 このイヤリングをプレゼントしてくれた愛情は、本物だったよね? それだけは信じていいんだよね? 今までありがとう…… さようなら……。 亜里沙はイヤリングを名残り惜しむように握ったあと、未練を振り切ってゴミ箱へ捨てた。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!