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亜里沙のためらいを吹き飛ばすように、陽太が言う。
「そんな弱気、亜里沙らしくないじゃん! 話を聞いてみて自分に合わないと思ったら、やめとけばいいんだし」
「そうだね……」
「そうだって! 望みを叶えたいなら、どんどん行動しなきゃ! って、俺が偉そうに言える立場じゃないけど」
陽太の言葉がスーッと亜里沙の心に沁みこんでくる。
「ありがとう。そこの連絡先、教えてくれる?」
「もちろん! 電話が終わったら、住所と電話番号をメールで送るよ」
耳元には陽太の元気な声が響き、さわやかな風が亜里沙の髪を揺らした。
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