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「俺だって亜里沙ちゃんには感謝してるよ。酒や話に付き合ってもらってさ……。俺は亜里沙ちゃんが好きだから、一緒にいられるだけで嬉しかった」
毅はしみじみと言って、コーヒーを口に運ぶ。
亜里沙もコーヒーをひとくち飲み、緊張した面持ちで切り出した。
「それで、お付き合いのことなんですけど……」
「うん」
毅の顔が緊張で強張る。
亜里沙は毅から目をそらし、俯いて言った。
「ごめんなさい……。いろいろ考えたんですけど、先輩とは付き合えません」
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