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焼鳥屋で一杯飲んで帰るつもりの毅は、反対方向へ進み出す。
二人は一度だけ振り向き、相手に向けて大きく手を振り合った。
その後は二人とも振り返ることなく、それぞれの道を歩いて行った。
◆ ◆ ◆
亜里沙は帰宅する電車に乗り込んだ。
混んだ車内の中央に進み、つり革に掴まって10分くらい経ったとき。
バッグの中でマナーモードの携帯が揺れた。
メールだと気づいて内容が気になったものの、降りる駅まで見るのは我慢した。
電車が最寄り駅に到着し、亜里沙はホームへと降りる。
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