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オオカミさんの肩のあたりは、わたしの涙で、どんどん濡れていく。
じれったそうに、強く抱きしめられて、さらに涙がどんどん溢れてくる。
「雫……。悪かった……。ちゃんと話すから……」
「ど、どんな理由でも――、聞かせてください……」
もう、一人で苦しむのは嫌です……。
オオカミさんの温もり――。
やっと触れることができた。
トクントクン――。
耳に響く鼓動は、オオカミさんの心音。
会いたくてたまらなかった人の生きてる音。
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