第16話

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開いてしまった距離なんてまるでなかったみたいに。 箱から出たあの瞬間、あの笑顔を見たとき。 ――やっぱり大好きで。 離れることなんてできない。 オオカミさんの手がゆっくりとわたしの太ももをなぞる。 背筋がぞくっとした。 でも、それが逆にわたしに火をつける。 もっと触ってください――。 そんな気持ちが止められなくて。 唇をついばむ――今までの距離を埋める様に……。
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