第16話

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本当は少しどころじゃないんだけどな。 一歩間違えれば一緒の墓に入る人間がを決められるかもしれないってところだけど。 「揉めてるんですか?」 赤ずきんの言葉に頷く。 弄んでいた指を見ながら、考える。 そっと両手でオレの手を包む赤ずきん。 「……わたしが一般人だからですか?」 きゅっと両手に力が入ったのがわかる。 顔をみると唇を噛んで、苦しそうな表情をしてる。 「オオカミさんのお家柄にわたしじゃ釣り合わないから……」 「そんなことは関係ない。それに、だとしても雫は気にしなくていい」 食い気味に否定する。
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