第16話

3/40
前へ
/40ページ
次へ
受け取ってもらえ……た? ――ガタン。 ガラガラと少し動いて、ドアが閉まる音。 緊張で体が強張る。 もし、哉人さんの声が聴こえたらだめだったってことになる。 でも――、明かりが見えたら……。 オオカミさんが開けてくれたことになる。 ――ドキドキする……。 どうしようもなく長い時間に感じるのに。 いつまでたっても、光が差し込む気配がない。 「荷物……ですか?」 聴こえた声は、女の人の声で。 ――だれ? 距離があるのかかろうじて女性ってことだけはわかった。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1726人が本棚に入れています
本棚に追加